流産を防ぐため
掲載日:2009.10.14
なんといっても「流産」のご報告は辛いものです。妊娠した、胎のうも確認できた、でも次の検診で心音が聞こえなく・・・結局流産となったとの事。結婚7年目やっと妊娠したのにと思うと残念でなりません。
彼女の絶望感に満ちた涙に触れながら、でも私は「妊娠したんだから、また体調を整えれば妊娠するんです。」と繰り返し言うのです。励ましではありません。本当だからです。
でも妊娠はしてもまた、流産するかもしれません。流産しないためには「気」「血」「水」の整った安定した体つくりをしておかねばなりません。
「習慣性流産」と「免疫性不妊」の勉強
広州中医薬大学病院にて「羅 頌平」教授の講義を受けている所です。
羅頌平教授は不妊症の名医として知られ、また羅教授のお父様は流産予防の名薬「滋腎育胎丸」を作られた婦人科の有名な先生です。
「滋腎育胎丸」は広州、上海、北京での臨床研究で、習慣性流産の約90%がこの薬で無事出産したと言われるほどの素晴らしい中成薬です。残念ながら日本には有りません。
羅教授は父の遺志を受け継ぎ習慣性流産の研究を続けられ数多くに習慣性流産や免疫性不妊の患者を出産に導かれておられます。
実際大学病院先生の診察室にはあちこちから多くの患者が見えておられました。<写真>
流産を防ぐ中医学の方法
妊娠したらおなかのなかの赤ちゃんをしっかり育てていかなければなりません。
そのためには妊娠を支えるホルモン力(これを「腎」の力)と赤ちゃんを養うための栄養をきちんと消化吸収する所、つまり「脾」の力が重要です。
中医学は「腎」と「脾」が安定しきちんと働くことで流産を予防できると言う考え方が大きな視野を占めてます。
(もちろんその他流産の治療法としていろいろの理論考え方があります。)
別な言い方をすると 流産する人の80%以上は「腎」や「脾」が弱いということです。
「腎」と「脾」が病気と言うことではないので誤解しないで下さい。体質的に弱いという事です。
ですので 流産を予防するためには「補腎健脾(ほじんけんぴ)」といって充分な安定したホルモン{補腎」、消化吸収の能力を整える「健脾」をすることです。そのことが流産しない体質改善になります。
この理論を踏まえて羅教授のお父様教授が作られたのが「滋腎育胎丸」なのです。
日本では 中成薬「双料参茸丸」が補腎健脾薬として使われてます。<写真>
流産はとても悲しく辛いできごとです。しかし現実を見つめ自分の妊娠力を信じて、まずは流産しない身体つくりを今日からすぐに始めてみませんか。
「腎」つまりホルモンを正しく安定させる。「脾」食べたものを気血にきちんとする能力。
この脾腎をまずは整えることからです。