中医薬研究会不妊講座講師「陳 志清」先生の講演に行って参りました。
掲載日:2014.06.21
先日、 私ども中医薬研究会不妊講座講師の「陳 志清」先生が
第34回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座において
「中医学・漢方の基礎」という題目で講演なさいました。
その講演の中で、妊娠力に影響を及ぼす三大要素は、
・「気血の流れ」
・「血液の充実さ」
・「腎の強さ(性腺機能とホルモンバランスなど)」
であると言われました。
★「気血の流れ」を良くするために 「活血」の漢方薬を使います。
卵巣、子宮の血流を良くして 良い卵胞、良い子宮内膜を作ります。
代表的漢方薬は 「冠元顆粒」「芎帰調血飲第一加減」「水快宝」
食養生としては: 生姜、唐辛子、納豆、黒糖、青魚
★「血液の充実さ」を良くするため 「養血」の漢方薬を使います。
全身はもちろんですが、子宮や卵巣に血液をタップリ届け、
身体を丈夫にし、ホルモンを安定させます。
そして、卵巣に栄養を与え良い卵胞を、子宮に栄養を与え、
着床しやすいふかふかの子宮内膜を作ります。
代表的漢方薬: 婦宝当帰膠 四物湯 など。
食養生として: 棗、 きくらげ、 人参、トマト
★「腎の強さ」を良くするため 「補腎」の漢方薬を使います。
中医学でいう「腎」とは生殖、老化、ホルモン、免疫、水分代謝と関係します。
腎が強くなるという事はホルモン力もUP。
つまり妊娠するホルモンも強化されるというわけです。
つまり妊娠するホルモンも強化されるというわけです。
代表的漢方薬: 「杞菊地黄丸」「参馬補腎丸」など
食養生として: カボチャ、ゴマ、ニラ、胡桃、海老。
妊娠力を高めるため月経周期調節法もお話しされました。
月経期 ➡ 月経血をきれいに排泄する漢方薬を使います。
卵胞期 ➡ 卵胞発育と内膜増殖の補助する漢方薬を使います。
排卵期 ➡ 排卵促進する漢方薬を使います。
黄体期 ➡ 黄体機能を増強しふかふかの子宮内膜を作り着床しやすくなる漢方薬を使います。
このような周期調節法を取り入れることで、妊娠しやすい身体になります。
中医学による漢方薬を特にお勧めしたい人は
*月経不順、月経痛 PMS(生理前症候群)、冷え症、ホットフラッシュ、性欲低下などの体質改善を望む方
このような周期調節法を取り入れることで、妊娠しやすい身体になります。
中医学による漢方薬を特にお勧めしたい人は
*月経不順、月経痛 PMS(生理前症候群)、冷え症、ホットフラッシュ、性欲低下などの体質改善を望む方
*原因不明不妊の方
*老化現象が始まっていると感じる方
*流産しやすい方
*男性不妊
*体外受精、排卵誘発剤、ホルモン剤使用の場合で、副作用として基礎体温が上昇した方、
オリモノガ少なくなった方、 卵巣が腫れや血栓の予防と軽減のため
オリモノガ少なくなった方、 卵巣が腫れや血栓の予防と軽減のため
*排卵誘発剤の反応が悪い時の体質改善
*移植の準備、ホルモンバランスと子宮内膜の改善
*移植後の流産予防のため
*つわりの改善
このような方は積極的に漢方薬を服用され、体質改善をすることがよいとお話しされました。
陳志清先生は 最後にまとめとして次のようにお話しされました。
陳志清先生は 最後にまとめとして次のようにお話しされました。
中医学・漢方では基本的には
陰陽バランス、気血の充実と流れ、五臓機能の強化
を考えながら、病気を治す方法を考えるのだと。
漢方薬は病気を治すには病気を持つ身体全体の状況によってクスリの組み合わせを行うのだと。
陰陽バランス、気血の充実と流れ、五臓機能の強化
を考えながら、病気を治す方法を考えるのだと。
漢方薬は病気を治すには病気を持つ身体全体の状況によってクスリの組み合わせを行うのだと。
中医学・漢方と西洋医学の考え方は違うが、互いに補完できるのだと。
西洋医学と漢方医学を正しく使うと相互作用があります、という事を強調されました。